現代魔法研究会

TRPG動画用のやつです

【探索者シート】桐山勝人

探索者シートの二回目です。
第二回は前作主人公、桐山元少年



桐山勝人(きりやま・まさと) 
PL:霧雨魔理沙
28歳/男性 警察官(エンジニア/BRB→警察官/BRB) 
赤霧市警中央署 刑事部特殊資料調査室 巡査

探索回数:1回



◆キャラクター像
正義感に溢れる快活な青年警官。
キャラクターコンセプトは“大人になってしまった、正義の味方に憧れた少年”。

赤霧中央署の鑑識課に所属していた警官。階級は巡査。劇中早々に特殊資料調査室にヘッドハンティングされる。
探索者内での「大人の男性」を担当。ハレと絡むとラブコメ系主人公の属性を帯びる。
ガタイもいいが学生時代は文武両道で鳴らした実力派。高校、大学、警察学校とトップクラスの成績を誇ったインテリゴリラ。

前回シナリオから十二年、他二人に遅れに遅れようやく神話事件に再び遭遇する。
オープニング部はほとんど勝人と守彦のために用意された。本シナリオの裏主人公である。

造形イメージは穂積とのコンビとして亀山薫(ドラマ『相棒』より)。
他に衛宮士郎Fate/stay night)や上条当麻とある魔術の禁書目録)など。こじらせた正義の味方。

◆ステータス

※修正 CON:19→21 SIZ:18→20 HP:19→21
(エフェクトの修正が+3ではなく+5でした)


前回シナリオ終了時に発生した2点のボーナスポイントはSIZとDEXに振った。
特筆すべきは肉体面のステータスの高さ。エフェクトの効果によって元から高いCONとSIZがさらに3点ずつ上昇し、平均的な探索者の5割増しの耐久力を持つ。POWも14と及第点以上。
INTがやや低い以外は能力値に弱点が存在しないと言える。

▼技能
ちょくちょく上昇している技能は主に魔道書の副次効果によるもの。理工系探索者のデザインなのに文系技能が上がっているのはそのため。
エンジニア上がりらしく〈機械修理〉〈電気修理〉を主軸に上昇させている。

EDUが前回シナリオ終了時に2、加齢ボーナスでさらに1上昇しているため、技能ポイントが60点発生。それを全て〈拳銃〉に注ぎ込んでいる。
〈杖〉や〈ブロック〉は幕間の成長を割り当てたもの。
穂積と同じく遠近ともに扱えるバランスのいいファイターとなっている。穂積と違ってdbもあるし。

▼エフェクト
・【得意分野:警察】
・【得意分野:学問】
・【神話耐性:クトーニアン(幼生)】
・【警察権限】
・【不断の努力】
・【狂気:メサイアコンプレックス

ユニークエフェクトである【不断の努力】は「幕間の成長」を激増させるもの。
Epi.1“死胎蛋の夢”の前に、継続探索者4人はそれぞれ「幕間の成長」を5回行っている。さらに勝人はこのエフェクトの効果でEDU分、つまり15回を追加で行い、合計20回の成長ロールが発生。これによって複数回のシナリオ踏破済み探索者に匹敵する技能成長となった。
またこのエフェクトの効果は1度だけではなく、次回の幕間では5回を追加で行う。キャンペーンである本シナリオとも相性がよく、回を重ねるごとに成長していくことが期待される。

◆【狂気:メサイアコンプレックス

あの夜から誰かを護る──
そう願った少年の愚かしくも崇高な決意は
年月を経て一つの強迫観念へと凝固する

──即ち挺身、自己犠牲
生物が元来持ち合わせているはずの
保身という安全装置が欠落している

その姿はさながら英雄か殉教者
打算と躊躇という過程を無視し身を擲つ
まるで何かに突き動かされるように──


▼効果
・CON、SIZをそれぞれ[POW÷3(切り上げ)]点上昇する。これにより耐久力とダメージ・ボーナスも変化する。
・「カバーリング」の際、あらゆる不利な効果を無視する。カバーリングを行うための成否ロールは発生するが、それによって発生する不利な効果、およびカバーリングを行うときに受けている不利な効果を全て無視する。
・ロールプレイ強制「弱者を守らなければならない」
・「守るべき対象」がダメージを受けた場合、受けたダメージと同じ値の正気度ポイントを失う。

▼解説
味方を守ることに特化した狂気。
現時点で守るべき対象にカウントされているのは「石神ハレ」「小石川瞳」の二人。ここに、例えば長野がクリーチャーに襲われている場合は一時的に追加されたりする。当然ながらNPCも対象となる。
茜は継弓が同時に登場している場合、カウントされない。
ロールプレイ強制はキャラも立つしシナリオから探索者の行動をコントロールしやすくなるのでむしろメリットでは。
数値上のデメリットとして、対象がダメージを受けたときに勝人自身も正気度ポイントにダメージを受ける。

代償(?)として得られるメリットは単純だが非常に強力なもの。
ステータス増加だけでも、HPの底上げ、dbの上昇、ショックロール耐性、ノックバック耐性と多くのメリットを内包する。
カバーリングは〈ブロック〉のロールが必要なのは変わらないが、受け流しはおろか実は〈回避〉まで可能となる。
ここで言う「あらゆる不利な効果」は「1ラウンドにアクションは1回」の制限まで含まれるため、カバーリング処理中のみアクションとしてカウントされない。さらに不利な効果には探索者自身の気絶状態ですら含まれる。死亡はさすがに無理。

実質的なデメリットほぼなし。汎用性に劣るものの局所的に非常に強力なエフェクトとなっている。

カッコウの裏話 キャラや固有名詞の名前(1)

動画内で一々語ってられないので、キャラクターの命名についてと造形モデルもちょっと。
前作あとがきパートで話したハレのように、結構深くまで突っ込んでキャラの命名を行っています。
とりあえずAct.04までに出た人物を紹介。

現時点で開示できないモチーフもあります。例えば広川夕子→幽々子の二次創作的な暴食キャラとカニバリストの比喩、といったもの。序盤でこれは開示できませんね。
こういうのもあるので話せる部分だけで。


■探索者まわり


富良野(ふらの・あかね/フランドール・スカーレット

ネーミングはストレートにフランから……というのに収まらず。富良野はそのままなのですが。
茜…緋色(スカーレット)の原材料となる草花。小さく可憐な花を咲かせるが、根は乾燥すると真っ赤になる花言葉は「傷」「私を思って」など。意味深。
コナン・ドイル作、ホームズ最初の事件を描いた『緋色の研究』(A Stady in Scarlet)より。カッコウの揺籃は富良野茜の初めて出会う神話事件。
造形モデルは古戸ヱリカ(うみねこのなく頃に)、大堂寺繭良(魔探偵ロキ)、富士見恵那(アザナエル)など。
コメントでネウロって言われたけど実は軽く読んだだけで碌に覚えてないです(ドーピングコンソメスープしか覚えてない)


木下継弓(きのした・つぐみ/封獣ぬえ

木下…鵺が化けたという平家の名馬“木下”より。
継弓…音は、鵺の正体であると考えられる鳥・ツグミから。こちらは字面にも意味があり、ぬえにとって弓とは怪異を殺すものの象徴、平安京を脅かした鵺は源頼政の弓で射落とされます。平安時代の弓を継ぐ青年、つまり「現代の怪異殺し=探索者」というネーミング。
キャラの造形モデルは「少女漫画のヒーロー(イケメン)」、だいたい「花とゆめ」あたりの雰囲気です。主人公の少女に素っ気ない態度を取る、やや乱暴だったりアウトローだったりする少年、だけど本当は主人公のことを誰より愛し彼女のためなら全てをなげうってみせる、そういうヒーロー。個人的にはアッサム(紅茶王子)やハク(暁のヨナ)が近いかも、などと。


桐山勝人(きりやま・まさと/霧雨魔理沙

怪奇探索録の方で書いたので省略。



穂積水月(ほづみ・みづき/十六夜咲夜

穂積は八月一日の異字。どちらも「ほづみ」と読む。“十六”夜の半分で八月、咲夜の半身。
水月は鏡花水月より。鏡花と共に鏡像、幻影という意味。水に映ったもう一つの月であり、月=レミリアの影である咲夜自身の意。
またちょっとこじつけではあるのですが、穂を積む者→死神という穂積水月自身へのイメージと咲夜の殺人鬼属性へのメタファーも含みます。
姓名どちらも十六夜咲夜の半身という意味を持ち、穂積と水月を繋げると「幻影殺人鬼」になる、という。
造形モデルは、設定部分は杉下右京(相棒)とフォックス・モルダー(X-ファイル)、デザインモデルは"L"=竜崎(DEATH NOTE)や湊斗景明(装甲悪鬼村正)。
つまり勝人と一緒に『相棒』やろうぜってことです。あっちが亀山。



石川瞳(こいしかわ・あきら/古明地こいし)

小石川はこいしのもじり……かと思いきや。小石川後楽園のある東京都文京区の小石川、実は地名です。ここに源寺というお寺があるんですが、眼病治療の功徳があるという閻魔大王が祀られています。
瞳…第三の目を閉じたこいしの反転で、こちらは両眼が見えず第三の目=名前にある瞳の読みがアキラ(光を意味する)というもの。
芸名のAKiLAもアイ=eyeが小文字になっています。“愛を知らない”という意味も込めて。
名前の瞳は元となったキャラでも使っています。富良野茜、小石川瞳、長野凪は元々私の探索者がモデル……つまりそっちでも全盲です。
造形モデルは「籠ノ鳥」のモチーフの一つでもあった「ク・リトル・リトル」より全盲の先輩・露木雫。あと軽子瞳(断裁分離のクライムエッジ)はピアニストで全盲ですが、こっちは読みがヒトミです。



長野凪(ながの・なぎ/東風谷早苗

ストレートでとても分かりやすい。長野はもちろん諏訪大社のある長野県より。
凪…無風を意味することから風祝である早苗の反転、奇跡を起こせない=人間という意味の名。お察しの通りガチの魔術師なんですがその辺は御愛敬。
造形モデルは読子・リードマンR.O.D.)です。



石神ハレ(いしがみ・はれ/洩矢諏訪子

勝人同様、省略。



ランディアバターキャラなし)

小石川のパートナー、ということで彼女のモデルである露木雫の盲導犬・ランディから名前をそのまま。
しかし何も無関係ではなく、そちらのランディはランドルフ・カーター本人という設定。
さすがにこっちのランディは喋りません。



■三角大学、三角大附属高校

「みすみだいがく」と読む。モデルは当然、ミスカトニック大学
地名の赤霧市は当然ですがアーカム市です。あと紅霧異変と掛けて。
赤霧市という地名自体は『サイファー』(かとうひろし/小学館)という漫画で登場します。(こちらは読みが「あかむ-し」)コロコロコミックで連載されていたのですが、当時本誌の中では異質な雰囲気を放っていたのを今でも覚えています。



倉持穂群(くらもち・ほむら/藤原妹紅

三角大学法学部三年。継弓の数少ない友人。だいたい勝人と守彦のような関係です。
倉持…竹取物語に描かれている車持皇子(くらもちのみこ)より。輝夜に恥を掻かされて死んだ妹紅の父とされる人物です。
穂群…火炎を意味するより。人名にするとキラい(キラキラネームっぽいの意)ので稲穂の海を意味する字に変更。不死鳥は生命の象徴でもあるので、同じく豊穣の意味を持つ名に。
造形モデルは相波武(ダブルクロス)です。
そういえばこいつ、アイコンの絆創膏貼ってるパターンまだ出てきてませんね……。



相川真美(あいかわ・まみ/二ッ岩マミゾウ

三角大学文学部歴史学科准教授。専攻は日本考古学。これでも45歳。
相川…佐渡島の二ッ岩神社、二ッ岩大明神のある旧相川町より。
真美…マミゾウ、およびその命名元である魔魅より。字は「古代に隠された美を見抜く者」という意味を込めての命名
造形モデルは具体的にはなし。茶目っ気のあるおばちゃんとしてのアーキタイプを使用。




末広牡丹(すえひろ・ぼたん/茨木華扇

自称占い師。大学生……のはず。
末広…扇の字から、末広がり。縁起の良い名前なのにどうしてこうなった。
牡丹…東方茨歌仙の仮題「東方茨牡丹」より。花言葉は「風格」「人見知り」など。
造形モデルは十叶詠子(Missing)と言えば分かる人には分かってもらえるだろう。



文丸菖蒲(ふみまる・あやめ/射命丸文

三角大附属高三年。あとの二人と合わせて「かしましトリオ」と甘栗さんと呼んでる。
文丸…「文々。新聞」より。ストレート。
菖蒲…文のもじり。アヤメは文目とも書く。花言葉「吉報」「消息」など。
ストレートすぎて書くことがない。
造形モデルは「噂好きの友人」のアーキタイプ



真上楓(まがみ・かえで/犬走椛)

かしましトリオのクール担当。彼氏持ち。
真上…狼神である大口真神(オオクチノマノカミ)より。その名の通り狼の顎を神格化した神。
楓…椛の一種。おおよそモミジと言われて想像してるのはカエデです。モミジは紅葉する樹木を総称して言うので、実はイチョウなども含まれる。
造形モデルは長門有希涼宮ハルヒシリーズ)。



桑原琳子(くわばら・りんこ/姫海棠はたて

かしましトリオのバカ・被害担当。アホの子。
桑原…雷神=霹靂神(はたたがみ)に関連して、雷避けの文句「くわばらくわばら」より。雷神として祀られる菅原道真公の領地であったとされる地名。
琳子…姫海棠=ズミの果実の異名である小林檎より。なので愛称はリンゴ。
造形モデルは松嶋みちる(グリザイアシリーズ)と我堂鈴子(相州戦神館學園 八命陣)。分かる人は生暖かい目で頷いてくれると思う。



鳴海央真(なるみ・おうま/ルーミア

不幸の星住人その1。
鳴海…元々は鳥海と書いてナルミと読んでいた。が、どうしてもトリウミと読んでしまいそうになるので変更。ルーミア空を埋め尽くす鳥の黒ヒッチコックの『鳥』のイメージに関連付けて。
央真…ルーミアの二つ名、宵闇の妖怪より、宵闇=逢魔が時
造形モデルは水無月大和(神風怪盗ジャンヌ)。




九段慧子(くだん・けいこ/上白沢慧音

不幸の星住人その2。問題児クラスの担任。
九段…白沢の亜種の妖怪・より。あと怪奇ものの先生ということで『学校怪談』(高橋葉介/秋田書店)の九段九鬼子先生から拝借。
慧子…そのまま慧音のもじり
造形モデルは「苦労人の女教師」のアーキタイプ




白蔵九朗(はくぞう・くろう/八雲藍

三角大附属高校の三年学年主任、進路指導課。
白蔵…僧侶に化けた狐・白蔵主(はくぞうす)より。狂言「釣狐」に描かれる。
九郎…源義経に近づくため佐藤忠信に化けたとされる伝説がある源九郎狐。歌舞伎「義経千本桜」の四段目に重要人物として登場する。
コメントでありましたが、白面九尾から、とそれだけの意味ではないのでした。
造形モデルは市丸ギンBLEACH)。



■その他の街の住人




南方刀子(みなかた・とうこ/八坂神奈子

守彦の母。キャラデザでは割烹着姿の似合う肝っ玉カーチャンでしたが喪服着たら極妻になった。
南方…南方守彦から。
刀子…神奈子の元ネタである八坂刀女神(ヤサカトメノカミ)より。また女主人に語源を持つ女性の尊称「刀自」も。南方父は早世してしまっているので喪主は彼女が務めた。
造形モデルは藤沼佐知子(僕だけがいない街)。



七種
(ななくさ/パチュリー・ノーレッジ

胡散臭すぎる黒幕候補筆頭。CV石田彰
七種…パチュリーの二つ名「七曜の魔女」より。七草ではない。
造形モデルはゼロス(スレイヤーズ)、猪八戒最遊記)、申公豹(封神演義/藤崎竜版)、鹿狩雅孝(断章のグリム)など。最後のだけCV三木眞一郎




また溜まったらやります。

【ハウスルール】調査フェイズ

このハウスルールはEpi.1 Act.04から行われる調査フェイズに関するものです。

◆概要
 本ルールはセッション中に行われる情報調査を簡略化し、PLに対し情報とルールを明確化し、またセッションに対しデータ的なゲーム要素を付与するものだ。このルールによってゲーム中に展開する情報収集を行う場面を「調査フェイズ」と呼ぶ。
 調査フェイズではPLはKPから提示される「調査項目」に対し「調査判定」を行うことで事件を調査しシナリオを進行する。


◆調査フェイズの進行
 調査フェイズはラウンド管理によって進行する。1ラウンドあたりの時間はKPが自由に決定する。またKPの許可があれば1ラウンドあたりの時間を変更してもよい。

 KPは調査フェイズの最初にPLに対し制限ラウンドと調査項目を公開する。制限ラウンドは調査フェイズの制限時間を表す。探索者はそれぞれアクションとして1ラウンドに1回の調査判定が行える。つまり制限ラウンドが4ラウンドの場合、それぞれが4回ずつ調査判定を行うことができる。
 調査フェイズは調査判定、ドラマシーン、スポットシーンによって構成される。

・調査判定
 KPから提示された調査項目に対しロールを行い、情報調査を行う。
・ドラマシーン
 探索者が事件を調査するロールプレイを行うシーン。ロールは基本的に発生しない。
・スポットシーン
 特殊な状況の調査やシナリオの大きな展開を行うシーン。ロールは基本的に発生する。

◆調査判定
 調査項目に対し、探索者はそれぞれ1ラウンドにつき1回のロールが行える。ロールに成功した場合、その調査項目が持つ情報を表すクローズデータを公開することができる。これを調査判定と呼ぶ。調査判定はアクションとして扱う。
 調査判定に成功した場合、クローズデータを公開した後にドラマシーンを行う。
 調査判定によるロールの結果がスペシャルの場合、同じラウンドでさらに別の調査項目へのロールを行うことができる。連続してスペシャルし続けた場合、その分だけ調査判定を行い続けることができる。

◆調査項目
 調査フェイズにおいて提示される事件の情報を表す。指定された技能での調査判定に成功した場合、設定された情報などが公開される。
 調査項目は最初から公開されているオープンデータと調査判定に成功した場合に公開されるクローズデータによって構成される。

▼オープンデータ
・項目名
 調査項目のタイトル。何について調査するか、どのような情報が手に入るかを表す。
・指定技能
 探索者がロールに成功しなければいけない技能。複数の技能が指定される。
 ここに指定された技能のロールに成功するとクローズデータを全て公開することができる。
 また【情報カテゴリ】や、特定の探索者に対し補正を持つ場合もある。
・情報ランク:X
 調査項目の難易度を表す。重要な情報や調査が困難な場合に設定され、クローズデータを公開するためには複数回の調査判定に成功しなければならない。Xには2以上の数を設定する。
 クローズデータを公開するためにはXに指定された回数の調査判定に成功しなければならない。調査判定に成功するごとにXは1ずつ減少していく。Xが0になった場合、クローズデータを公開する。【情報ランク:2以上】を持つ調査項目に対する調査判定でスペシャルが出た場合、他の調査項目への再挑戦は行えない代わりに、その調査項目に2回調査判定を成功したものとして扱いXを2減少させる。

▼クローズデー
 調査判定に成功した場合に開示される情報。調査判定に成功した場合、KPはその調査項目のクローズデータを全て公開する。
・情報内容
 ロールに成功した場合に手に入る情報。これを元にドラマシーンを行う。
・ボーナス
 ロールに成功した場合に手に入るボーナス。他のロールの成功率が増加する、特定のアイテムを得られるなど。
・ペナルティ
 調査フェイズの終了までロールに成功しなかった場合に発生するペナルティ。以後のシナリオ展開に不利になる。他のロールの成功率が減少する、敵NPCが強化されるなど。

◆ドラマシーン
 調査フェイズにおけるセッションのロールプレイを担当するシーン。このシーンは調査判定に成功したときの他、KPの許可を得て任意に発生させることができる。
 調査判定によって公開されたクローズデータを元に探索者はロールプレイを行う。どのようにして情報を得たのか、その結果どうなったのかを調査項目を元に演出する。このとき探索者は実際に調査する必要はなく、例えば「既に知っていることを回想する」あるいは「他の探索者に説明する・説明される」などといったことを行ってもよい。「偶然目にした・耳にした」ということでも構わない。結果的にストーリー上で情報が公開されていればいいのだ。もちろん探索者はシーン内に自由に登場していい。
 このときクローズデータに記述されているボーナスやトラップ(後述)に対してもドラマシーンの演出で言及するのがいいだろう。

▼自由な演出
 ドラマシーンでは基本的にロールは発生せず、自由にドラマを演出することができる。たとえば戦闘を伴うようなシーンでも実際の戦闘ラウンドは行わずに進行し、それによって耐久力が減るようなこともない。ドラマシーンの目的は戦闘ではなく探索者のロールプレイとストーリーの進行であるためだ。
 ただし雰囲気を損なうようなものや以後のシナリオ展開に干渉するものは慎まなければならない。ルールの上では自由だからといってもクトゥルフを倒すことはできないと考えるべきだ。そのような演出を行ってしまえばゲーム本来の目的から大きく外れてしまう。KPはそのような演出がされたとき、まずPLに警告すること。
 また調査判定を伴わなくてもKPの許可を得ればドラマシーンを行うことができる。しかしそれによって調査項目に対するロールが不要になることもなければ、ラウンドが進行することもなく、アクションとしても数えない。調査フェイズの進行上はメリットもデメリットもない。

◆スポットシーン
 特定の条件によって発生する重要なシーン。重要な場面などを重点的に調査する場合やシナリオが急展開を迎える場合などがある。スポットシーンはPLが任意で発生させられるものと特定のタイミングで強制的に発生するものがある。
 スポットシーンは通常のシナリオと同じように展開する。つまり特定の地点や状況での調査を行い、シーン内で複数回のロールやイベントが発生する。当然、戦闘ラウンドが発生する場合もある。
 スポットシーンを行う場合は基本的にスポットシーン内の時間経過等によって調査フェイズのラウンドが進行することはなく、調査フェイズにおけるアクションとしても数えない。

◆他のアクション
 探索者は1ラウンドにつき1回のアクションが行え、調査判定を行う代わりに〈応急手当〉や〈精神分析〉などを試みることもできる。

◆調査フェイズの終了条件
 制限ラウンドで指定されたラウンドが終了するか、全ての調査項目とスポットシーンを完了すると調査ラウンドは終了する。

◆拡張ルール
▼調査項目の追加データ
・制限
 調査項目のオープンデータに設定する。探索者の調査に対する制限を表す。例として「特定の探索者のみロールできる」や「1ラウンドに1回しかロールに挑戦できない」など。
・トリガー
 調査項目のクローズデータに設定する。調査を行ったことで発生する新しい展開を表す。
 特定のスポットシーンを発生させることができるようになったり、新たな調査項目が公開されるなど。またスポットシーンが強制的に発生する場合もある。
・トラップ
 調査項目のクローズデータに設定する。情報内容が公開されたことによって発生するトラブルを表す。
 クローズデータが公開されたときにトラップに設定された内容のペナルティが発生する。例えば正気度ロールやダメージを受けたり、次の調査判定の成功率に対してマイナスの補正が掛かったりするなど。

▼調査項目の非公開と「公開条件」
 調査フェイズの最初に調査項目を公開する際、特定の調査項目そのものを公開せずにおくことができる。その場合、その調査項目には「公開条件」を設定する。公開条件はその調査項目のオープンデータとして扱うが、その調査項目が公開されるまでPLには公開されずKPが管理する。
 公開条件は非公開の調査項目が公開される条件を表す。これは特定のトリガーが公開された場合やスポットシーンを行った場合、あるいは設定されたラウンドが経過するなどを設定し、条件を満たしたときにKPは新たに調査項目を公開する。

▼調査支援
 調査フェイズ中、探索者は調査判定を行う代わりに他の探索者の調査判定を補助する調査支援を行える。
 調査支援を行う場合、支援の対象となる探索者1人を指定する。その後、〈アイデア〉〈幸運〉〈知識〉のいずれかに成功すると、対象が次に行う調査判定の成功率を20%増加させることができる。この効果は1度しか発揮されず対象が調査判定を行うと失われるが、複数の調査支援が同じ対象に行われた場合効果は累積する。二人の探索者が同じ対象に調査支援を行った場合、対象の調査判定は1度だけ+40%される。
 調査支援を行う際、既に調査フェイズ中に調査支援に使用した技能は使えない。つまり〈アイデア〉〈幸運〉〈知識〉それぞれのロールが1度ずつ行え、合計で3回まで調査支援を試みることができる。ロールに失敗したとしても同じ技能で調査支援を試みることはできない。
 なお自身に対しても調査支援を行うことができる。調査支援はアクションとして扱う。

◆免責事項
 ルールの公開にあたりデザインの調整を行っていますが、もしもこのハウスルールをあなたのシナリオで使用する場合はバランスや進行をよく考えて調査フェイズを設計してください。
 このルールを使用した結果、何らかのトラブルが発生しても筆者は責任を負いかねます。このルールの使用とシナリオでの設計を行ったのはあなた自身です。

 もしも上手く行ったら私に自慢してください。喜びます。
 あと改良点とか追加要素とか、面白いの思いついたら教えてください。
◆他のアクション
 探索者は1ラウンドにつき1回のアクションが行え、調査判定を行う代わりに〈応急手当〉や〈精神分析〉などを試みることもできる。

「吸血鬼姉妹のクトゥルフ怪奇探索録」の裏話とか(7)

■Part14


◆人を殺すということ
動画におけるシナリオテーマの一つ。
CoCの動画、プレイヤーが増えてはいるけれど、殺人の扱いがなおざりになっているということがあるかと。
殺人は禁忌であるという前提条件。正気と狂気というテーマを取り扱っている以上は避けて通れない要素でしょう。
きちんと殺人を取り扱っている動画をやりたかった。
殺人を犯してしまい苦悩するキャラクター。いっそ狂ってしまいたい。いや、もしかしたらもう狂っているのかもしれない。正気と狂気の境目はどこにあるのか……というのがこういう場面で描くべき探索者の姿だろうと考えます。

◆オコマリ?
カッコウへの伏線の一つ。彼女は人の死というものを理解できていない。
これがAct.00[SIDE:Interlude]に繋がります。

◆呼び出しの連絡
ゲーム終了のアナウンス。
学校らしく出席番号順になっています。五十音。

◆消えたはずの靴が
帰られるようになった=これもゲーム終了の合図。
もはや探索者に対して怪異を起こす理由はなくなったことも意味している。

◆神とは
コメントでは「またか」等々言われていましたが、対初心者だからこそのニャルラトテップ。
黒幕ニャルは黄金パターン。そしてクトゥルフ神話における最高のスターキャラクターです。
だからこそ安易に使ってはいけないのだけど。
殺人についてもだけど、彼の扱いが雑だったりお座なりなことに対する憤りとか衝動をぶつけた動画でもあります。
なので多少戯画化して描いているものの、それらと同列に扱われるのは心外ではあります。

動画に登場するニャルラトテップは“ゲームマスター”という化身。
KPが直接介入するための手段でもありますが、願いを叶えるための試練を与える存在でもあります。
本動画の神格にはほぼ例外なく「願いを叶える存在」という属性が強制付与されています。
シュド=メルも探索者にハレを助けられ恩を受けたので加護を与えています。ヒプノスも裏で幾つか……これはカッコウでそのうち出てきます。

この化身は探索者の敵ではありません。“悪意的”ではあるものの悪意はなく、災害のようなものとして描いています。
つまり動画における神とは“そういう現象”が人格を持っているだけです。これは後のシーンでフランシスが代弁していますが。

「だって貴方達は“神”をそういうものだと定義するんでしょう?」

人に定義されたからこそその形を持っている、ニャルラトテップとはこういう存在だ、というのが行動原理です。
人が神を想像しなければ彼らは創造されなかった。

◆広川夕子の願い
もっと食べたい。
これにもきちんと理由があります。ぶっちゃけ私怨。

私がCoCを初期にプレイしていたときに、一時的狂気でダイスロールさせられ「奇妙なものを食べたくなる」を引き当てて深きものに齧りつかされたことに起因します。
私はその内容が嫌だったものの仕方なく従っていましたが、嫌なプレイを強要される=楽しくないプレイはただの失敗です。Part15でもその辺少し触れましたが。
その後、ルールブックに狂気を決定する項目を確認して「ダメじゃねーか!」となったのがPart11でのフランシスの狂気決定で話していた部分に繋がります。きちんと相談して決めよう。

「人が目の前の生きた神話生物を食べたがる」という生理的嫌悪を狂人=悪役に被せて昇華しようとしたのがボスの狂気を決めました。
ニャルとか殺人とかアレコレ含めて、この動画の6割くらいは私の憤懣で出来ています。恨みがましい。

◆ニャルラトテップの二つ名
やっぱりここにも「分かる人には~」ネタを仕込んでる。
劇中で口にした二つ名は以下の通り。

・千貌
・暗黒のファラオ
・闇よりもなお昏き存在(ゴールデン・ドーン)
・快楽の司(リンパン=タン)
・監視者(ウォッチャー)
・盗賊と吟遊詩人の神(メルクリウス)

千貌、暗黒のファラオは言わずもがな。
闇よりもなお~は『スレイヤーズ』より、L様こと金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)、転じて“明けの明星”ルシファーのこと。それに合わせてオカルト結社の最高峰・黄金の夜明け団=ゴールデン・ドーンを掛けて。
リンパン=タンはクトゥルフ神話の元型となったロード・ダンセイニのペガーナ神話より、ニャルラトテップに対応する神格。これはカッコウの揺籃でも出てきます。詳しくはそっちでそのうち。
監視者は傍観者としてのニャルの特性から。また直接的な繋がりはないものの、『Ark』(Sound HorizonElysion~幻想物語組曲~』より)に登場する同名の存在をパロディ。
メルクリウスはギリシャ神話に登場する神格。トリックスターとしての役割はニャルラトテップに共通する。また『Dies irae』(light/正田崇)に登場するカール・クラフト=メルクリウスから。こちらもニャルラトテップと似たようなキャラクター性を持っている。

◆三度、炎の精
「いあ よぐそとす まれうす」は《ヨグ=ソトースのこぶし》の詠唱。Malleusはラテン語で鉄槌の意味。
ラウンド経過なしの即時発動で短縮詠唱、神格だからこそという演出。

「アレの眷属なのは~」と言ってるのはクトゥグァがニャルの宿敵だから。《炎の精の召喚/従属》はクトゥグァの加護にあたるのだけど、ニャルの眷属といえばシャンタクか狩り立てる恐怖。どちらも強力すぎるためバランス的に仕方なく炎の精をチョイスしてるという意味もあります。

クトゥルフ神話〉+5%はクリア処理を前倒ししてやってます。
こうやって強制付与していくスタイル。

◆私には無理
字幕で差を出していますが、小泉縁としての一人称は“私”です。
作ったのは“吾”、神としてのニャルラトテップ。“吾”は神格の一人称として使用しています。
小泉縁はニャルラトテップの欠片も欠片、空間作成もできない程度の弱い力しか持ちません。それでも人間からすればとんでもない存在なんですが。

◆シュド・メル
マ゛マ゛ーッ!!
我が子を愛し、我が子の為ならあらゆる敵と戦う。例えそれがニャルラトテップだったとしても。
クトーニアンは最も「人間らしい」神話生物の一つだと思っています。「母親」を神格化したものとして描いています。だからこその女神。
最初の地震も彼女のせい。ニャルラトテップにハレを攫われたときの衝撃がアレです。
ほんの少しの登場ですが、魅力的なキャラクターに描けていれば幸い。

◆からの正気度ロール→アイデア
ダイスやばい。何これ。

◆フランシスの独白、神に対する考察
フランシス自身は一応穏健派カトリック信者。文化・学問として異教の神についても勉強している。
んだけど……大丈夫、まだ信者じゃない。これはYHWHと対立するものじゃなくて神と呼ばれるなんかそういう生き物。猫好きとかそういうものの延長。多分。

◆不可触
ふれることあたわず。
《被害をそらす》です。シュド・メルの連撃を全部キャンセルする程度なら可能。
小泉は「呪文を使って防御しないといけない」程度。

◆ムリナノー
自分でも台本書いてて可愛いと思った。


■Part15


◆背中の腫れ
深い催眠状態にある人に対して、「これは焼けた火箸だ」という催眠を掛けて鉛筆を押しつけると蚯蚓腫れが起きる、という話から。
ドリームランドで死んだ場合、探索者はドリームランドから弾かれて覚醒の世界で目を覚ますわけですが、今回の舞台は覚醒の世界に近い場所だったため現実に影響します。
例え夢であろうと、死んだと思えば死ぬ。
お前が思うんならそうなんだろう。お前の中ではな。

◆なんでこの本が
クリア報酬です。

◆新しい朝だ希望の朝だ、学校に行こう、夢だけど夢じゃなかった
やっぱこいつサブカルオタじゃねーの。
「姉に見つかったら~」はカッコウ冒頭、ミリアムへの伏線。

◆究極の選択
カッコウへと続く最も強い伏線。
つまり究極の選択をしなければならないフラグがここで立ってます。

◆ホモかお前は
ところどころで意識して書いてます。
実質ホモだよお前の親友。

◆違うの?
フランシスの表情が微妙に変化していく。
彼女自身、勝人に対して淡い恋心を抱いているのを自覚してるのだけど、吊り橋効果でもあるというのも理解している。その上での問いかけ。
ここで勝人が言葉に詰まって「困ってしまった」ためにコリャ脈がねーなと判断します。
恋心を冗談だと勝人にも自分にも誤魔化して、秘密を共有した掛け替えのない友人として今後も付き合っていこうと決めた場面。
そういう意味ではフランシスはこの時点で「究極の選択」をしてるのかも。

守彦は気付いてる。

◆その後の広川
全て伝聞、警察発表。
真相を知っているのは彼らだけではない。
ただし異界で起きた顛末を特定することが出来なかったため十二年後まで特定が遅れた。

◆正気度ポイントの回復
期待値34.5ポイント。おおよそシナリオ中で減る量に少しオマケ程度にしています。
継続して使うことを前提にしているのでプラマイゼロくらいで落ち着くように計算。探索者を最後まで使うのが基本スタイル。もちろんその場限りのキャラクターも作りますが。

継続できるようにしながら最大正気度を下げていって圧死させる。
改めて、私はキャラクターの死に対してある種の美学を持っているのだなあと。

ダイスを多くすることで期待値に寄せ、振れ幅の大きなダイスを混ぜることで乱数の偏りを生み出しています。色々理由を付けて調整。
全員プラスになったのは偶々としか言えない。

「神話生物の撃破」の回復もここで処理。
撃破は何も対象のHPをゼロにしたことだけとは限らない。少なくとも私は、神格を封印したり退散させたりする場合も同様に計算します。それは十分に勝利だろう。
広川夕子は死亡時の1D6、ハレの生還はシュド・メルの1D20で計算。
NPCの生還はいつも1D3~1D4で計算しています。あくまで追加ボーナスなので。

◆成長チェック
これやらないと探索者成長しないんで。
シナリオクリアごとのキャラクターの差が生まれないため、基本的に常にチェック。シナリオと無関係な場合のみチェックさせません。
どうせ広く浅くしか成長しないし新規キャラで99まで振れるんだからガンガン上げちまえという方針。キャラが強くなったと思える方が面白いしね。
こっそりフランシスの〈頭突き〉にチェックが付いてる。

◆探索者の成長
これについてはルールをまとめたブロマガでも書いたけど、探索者を続投させるための強化。
させてキャラの今後を考えさせることで思い入れを強化。その後をやりたくなるようにさせる。

◆シナリオにおける悪手
PLに嫌な思いをさせる=面白くないと思わせること。これにつきる。
テーマ性は重要なファクターとしてシナリオを構成するけど、それで楽しめなくなっては本末転倒。

神話生物がヒロインで狂人がボスというのもかなり危うい。
この構図は可哀想なモンスター問題の類型の一つ、「善良なゴブリンと邪悪な神官」問題と根本的には同じ。
ほとんどの場合に地雷認定されるような要素を含むシナリオだった。

◆遊びだからこそ全力で
その結果がカッコウ。正直自分で首絞めてると思う。

◆幸せな夢を
「吸血鬼姉妹のクトゥルフ怪奇探索録」の締め。
ここから動画全体のエピローグというかオマケのクリスマスパーティに繋がる。

◆キャラクターのその後
フランシスが発狂している=幕間で正気度ロールが発生している。
「籠ノ鳥」での勝人の最終SPとカッコウの初期SPがずれているのはそのためです。

◆広川の死、警察からの発表はなかった
発表は、ない。
けれど……。

◆クリスマスパーティ
大人に成長させるため高校時代は神話事件を経由せず比較的平和に過ごすことになる。
三年生だけがクリスマスにパーティをやるという伝統があるという設定。一年二年は参加できない。
ようやく三年生になってパーティをやって「もう卒業なんだ」と実感してしまい泣く生徒もいるとか。

運営費は四分割され、それぞれ高校、大学、三年生保護者会、有志基金となっている。お世話になった先輩へとお小遣いを切り崩す後輩もいる。
現物支給もあり。消え物は調理され、他はビンゴ大会などへ回される。たまに変な景品が混ざっていたり豪華すぎるものもあったり。もちろん危険物や嫌がらせ品は受付段階で弾いている。
なんていうどうでもいい設定を考えてたりするあたり私は設定厨です。

◆推薦決まったんだって? うちの大学
三人の通ってる高校は大学の附属高校だと暗に。
富良野茜の通っている高校です。進学先の大学も木下継弓の通ってるもの。
勝人はカッコウの主役二人の先輩なわけです。

◆マフラーと手袋の交換
別に手編みとかではない。フランシスもさすがにそれは「重すぎる」と思っている。
勝人と守彦のやりとりについて。友人に「友達へのクリスマスプレゼントを店でやいのやいの言いながら選ぶのって、もしかしてこれは実質セックスなのでは?」と言われました。私もそう思う。

◆もうすぐ帰らなきゃだから
予定よりも数ヶ月早く帰ることになるのをまだ彼女は知らない。

◆また会えるさ、きっと
エンディングなら綺麗に終わるんだけど、続いちゃうからフラグ化してしまう。
残 念 だ っ た な


以下あとがき部分

ク・リトル・リトル
本気でオススメしません。ドン引きされるレベル。私もこれ面白いよとは人に勧められないし、こんなのを手放しで勧めてくる友人とは付き合いを考えます。
登場ヒロイン全員が障害者、メインヒロインが四肢欠損というあたりでどれくらい闇が深いのかお察し下さい。
ただテーマ性は面白いしきちんと描いている。美辞麗句で描くのではなく、社会的弱者の受ける偽善的ハラスメントを取り上げている点も面白い。
全員障害者という部分はカッコウに引き継がれている。小石川瞳のモデルもヒロインの一人。むしろランディは名前そのままだし。

◆次回予告
続編製作決定!のアレ。
この時点でほぼ全てのスチルが出来上がっていたわけですが、あえてラフを使ったりムービーもシンプルにしています。



以上。どうでもいい裏話を片っ端から並べただけでしたが。
カッコウも第一幕が終わったらやりますかね。

「吸血鬼姉妹のクトゥルフ怪奇探索録」の裏話とか(6)

■Part11


◆冒頭語り
重いシーン、驚愕の事実。動画冒頭のテンションアップも含めて。
「海溝の遙か彼方にある異形の竜宮」はルルイエ=九頭竜の宮殿の暗喩。
「祈るかのように天に向け」は個人的にお気に入りのフレーズ。

この辺にもちょくちょく暗喩や伏線を張っています。

◆正気度ロール
完全にダブクロの衝動判定。
「本能が、魂が、悲鳴を上げる」はよく使う表現です。

◆発狂
このゲーム発狂してなんぼだと思ってます。
発狂時の処理がいくつもあるので多少雑多ではあるのだけど、これがなければCoCは始まらない。
「狂人の洞察力」は〈クトゥルフ神話〉と同等として扱っています。

◆オリジナルD100ランダム狂気表
〔00〕の心臓発作の処理は以下の通り。
「この狂気を発症したキャラクターは、アクションが行えず気絶状態となる。発狂した次のラウンドの終了時、《心臓停止》を受けたのと同等の処理を行う。他のキャラクターが〈医学〉〈応急手当〉〈精神分析〉に成功した場合、この狂気は即座に無効化され気絶状態は回復する。」
別に即死するわけではありません。

◆フランシスの発狂
こいつ映画好きとか漫画好きとか、ただのサブカルオタクじゃないんだろうか。
ここで行動不可に加えて相手の攻撃自動成功と言っているのに……と。

◆小泉失踪
勝人のSPが削れていないのでと狙い撃ちにしたけど不公平だったなあと反省。

◆ハレの初動攻撃
戦闘ラウンド外処理。ダメージが1D4だとPLに見せるため。動画的には早苗の判断材料になるように。
魔理沙も脳内で即死圏内ではないと計算しています。ここでは複数回攻撃があり得るということを分かってないけど。

◆早苗の判断
なんだかんだ言ってるけど最終的に「感覚感覚!」で落ち着いてる。
こいつ色々考えてるようで案外と何も考えてません。

◆勝人のファンブル
発狂同等と扱って相手の攻撃自動成功としてるけど以下略。

◆目を閉じる
何も行動できないというのでロールさせたけど、実質無意味なロール。
目を閉じた程度では神話生物の狂気から逃れることはできません。ルルブにもそう書いてある。

◆ハレの攻撃
この攻撃のデータは「ダメージ1D4、成功率15%、2D8回攻撃」です。
これどういうことかというと、ハレが発狂しているため「未照準」ルールが適用されています(P69)。
なのでランダムターゲットも「誰に攻撃するか」ではなく「誰が命中してしまったか」という形で処理。そのため回避行動不可であっても、そもそも狙われていないため自動成功ではなかったんです。
早苗はそこに違和感を得て、クトーニアンのステータスから逆算して未照準が適用されていることに気付いています。

◆正気度攻撃
正気度ロールを行わず確定で減らす。小さめに刻んでいくと徐々に少なくなっていっていい感じです。
同じSPが減るのもバリエーションを取り入れると飽きません。
もちろんこの次のラウンドに〈精神分析〉に成功していなければ、ラウンド終了時に同様の処理が発生しています。

◆ハレの叫び
最初からこのシナリオは人外ヒロインとのボーイミーツガールジュブナイル
PLの思考に対して裏切りの二重掛けで一気にモチベーションと好感度を稼ぐ。
ここからの勝人成功の流れが綺麗に展開したのが動画を作る切っ掛けにもなりました。
基礎値20%だと低く感じるかもしれませんが、フランシスのクリティカルボーナスがない状態での3人合計での成功率61.6%、2ラウンドだとおよそ85%です。ボーナス込みだと71.2%、2ラウンドでおよそ91.7%。この辺は確率のマジック。

◆君の声は必ず届く
結果から入るとロールプレイしやすい。着地点が見えているので負けフラグを立ててからの逆転という展開が見込めるので。
茶番と言うなかれ。これがカッコイイのだ。
盛り上がりどころなので全員でーというのも結構重要。

◆広川夕子
伏線回収ポイントがなかったため広川周りの情報がない状態でクライマックス前の真相開示パートに突入。
やっぱり魔道書は出ると盛り上がる。


■Part12


◆休憩&相談パート
セッション内での主役は勝人だけど動画の主人公はフランとレミリア
PC1ポジションが似合うからという意味でPLに魔理沙をチョイスしたところもあります。

◆早苗の解説
シナリオ背景を読み解くのもPLの楽しみの一つ。シナリオを作るときはしっかり意識しながらやるといいです。
箇条書きしながら纏めるのは情報整理に有効です。
シナリオの先読みについてはPLとシナリオの共通認識ができているということなので、実は推奨されるものだったりします。問題となるのはそこからシナリオ展開の裏を掻こうとしてゲームそのものを破綻させる行為。
余談ですが魔理沙の口癖も設定してて、「つまりさ」をちょくちょく使います。ダジャレ。

◆副音声
フラン「絶対ゆるさなえ」

◆そのときだ
もう揚げ足取ってるのを隠そうともしてない。

◆ハレの目
感情によって色が変わります。元ネタにはないしそもそもクトーニアンには目がないのでオリジナル要素。
あざとかわいい。

◆行方不明事件
前にも書きましたが図書室に行けばこの情報が拾えた。ただし犯人を特定することは不可能。

◆心理学
スクリーンロールかつファンブル率5%だと〈心理学〉はロールしたがらない。
ので、ファンブルは通常通り00のみ、〈心理学〉はオープンでPLに振ってもらうというのがいいかと。

◆オコマリ?
ハレの喋り方は「黒藻の獣」(境界線上のホライゾン)や「草の獣」(終わりのクロニクル)をイメージ。かわいい。

◆回復
《EMERGENCY RECOVERY》(緊急回復)というオリジナル呪文。対象に2D6ポイントの耐久力回復。自分も対象にできる。
これとトイレで守彦を攻撃した《PSYCHO WAVE》(思念の波動)という攻撃がハレの持つ呪文。
どちらもMPコストが高いため乱発できない。
「ハレちゃんマジ蟲神(てんし)」という元ネタに掛けたシャレ。

◆地下の流星による占星術
異質感を出すためにあえて直訳風に。
レミリアが言っている「ちょうどいい魔道書」というのは《被害をそらす》と《ろうそく交信》が載ってるものという意味。
著者のバートランドホールデンはちょうどチョコレートを食べながら考えてたのでバンホーテンをもじって。
記述を考えるの結構楽しかった。クトーニアンは全て雌性体なので“彼女”という記述。ここで登場しているのは一応シュド=メルというつもり。

◆広川のノート
料理のレシピは全て肉料理、買い物メモには「何にでも使いそうな食材」以外はニンニクと生姜が少しだけ目立つ。臭い消し。
DVDリストの映画はどれもカニバリズムを扱うタイトル。ラインナップは以下の通り。

レッド・ドラゴントマス・ハリス/2002)
『最後の晩餐 The Last Supper』福谷修/2004)
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師ティム・バートン/2007)、

スウィーニー・トッド』は公開当時にデートで見に行きました。今考えるとどういうチョイスだよと。
……彼女がティム・バートンジョニー・デップ好きだったんです。ホラー映画も得意だったし。

占星術」の記述にあったホールデンが“黒い風の戦士”から彼の妹を「振る舞われそうになった」という記述は、つまりそういう意味です。

◆メモ
リバースハンドアウトという手法。
乱発すると面倒なのでタイミングは見計らう必要がありますが上手く刺されば効果的に働きます。


■Part13


◆時間経過ギミック
作ったはいいけど踏み倒された。まれによくある。
〈武術(剣道)〉と同じく、使わない可能性のあるギミックやデータは使われる場合と使われない場合を両方考えておく必要があります。
その要素を使いたいのであれば、使われないパターンが起こらないようにシナリオに組み込めばいい話。
なのでこういう場面が起こったときは「せっかく作ったのに~」とお互いに考えなくていいです。PLが自発的に乗ってくれるのは有り難いけど気にしなくていいのよ。

バックアタック
もしこういったシナリオ外戦略を行いたい場合はまずKPに相談。
魔理沙はこの辺がまだ分かってないので早苗が繋いでKPに聞いてます。PL側の早苗が「賛成ですが……」とKPに処理の難しさを配慮する動きをしているので、魔理沙も却下されたとしても仕方ないと納得できる。
モデルが私の母校だったから即座に間取りが出てきましたが、オリジナル空間だとこういう展開は難しかったりします。

ルールのところでも書きましたが、お互いの認識を共有しておかなければ立ち行かないシステムです。その場で却下されても困るわけだし、事前に確認・相談を行えば「落胆=面白くない」にならないで済む。
ここでの提案の目的は有利展開を得ることなので、KPとしても有利が得られるように考えられるわけです。

◆不安定な永目
不定の狂気:感情の噴出(殺意)】。
一時的狂気は治まっているものの不定は継続。このあとの広川との会話でトリガーを引きます。

◆広川の独り言
ニャルラトテップと電話(ろうそく交信)中。
アンタの教え子ぶっ殺せばクリアだよーと言われての反応。

サバゲーがこんなところで役に立つとは
うp主もサバゲー趣味って設定がここで回収できるとは思わなかった(何も考えずにキャラ紹介のときに言わせてた)。

◆オトコノコの友情
ホモォ……。
最初はフランシスを取り合ってたのに最終的に守×勝に。どうしてこうなった。
少し意識してホモホモしく書いてます。本人達はその気はない。
勝人は総受け。

◆呪文
長い呪文ってカッコイイよね(中二病)。
「流転(まわ)れ十七天(トラペゾヘドロン)、夜空に正しく配されるよう」のフレーズはクトゥルフ系呪文の枕詞として動画内で使われます。カッコウの冒頭でも勝人が使ってた。
「いあ いあ にょぐさ ばどぅるしゃむ やあな るんぐ」は「おお、湧き上がるもの、暗がりの主ニョグタよ」という意味。勝手に作ったし訳は今適当に考えた。
詠唱文句で《ニョグタのわしづかみ》だと分かるようにしてるつもり。

◆戦闘突入
最初の早苗の突入宣言以後、プレイヤーの発言なし。レミリアも描写ナレーションだけになっている。
もう戦闘は描写だけでいいよね。宣言とかちんたらやってるとテンポ悪くなるって見せたし。

《わしづかみ》発動で音楽が変わってからは描写手法が完全にlightのそれ。
ヒットポイントのレートが小さいため低く感じるかもしれないけど、ダメージが1点だろうと、それは死に繋がる1点。

◆石剣を切り上げる
勝人の一撃を逸らしたのは《被害をそらす》、触媒は[黒曜石のナイフ]、発動条件は「切り払い」。
「掛かる災禍を利剣もて切り払わん」という魔術霊装です。直接の威力はないけど攻撃そのものを切り払うというもの。
黒曜石のナイフは古代アステカで生贄儀式に使われていたもの。人を掻っ捌くためのものです。あっちにも宗教的カニバリズムがありましたということでのチョイス。

◆アイデアクトゥルフ神話
クリティカルで〈クトゥルフ神話〉成功扱いに変更。
視聴者に〈クトゥルフ神話〉の使い方を見せるという意味が強い。結果出てくる情報は同じ。
黒曜石のナイフについてはシナリオギミックで、これを排除しなければ勝てないような作りになっている。条件を満たしたため続くPOWロールが派生する。

◆ハレの加勢
一度戦闘して窮地から助け出したヒロインが味方で参戦。胸熱展開。ベタだけどこれがええんや。
動画ではダイスロール周りで少しミスってますがデータ処理上は正しく行われています。
NPCなのでダメージは発生せず、ディスアームだけ行っています。

◆わしづかみ→ハレ
狭い部屋でハレの巨体がのたうち回ると……という特殊攻撃。ボスの必殺技に相当する。
味方キャラクターを洗脳して攻撃させる行為に近く、ハレを武器にして攻撃してくるというヘイトをガツンと稼ぐ攻撃。PLの殺意も最高潮に。
PL全員が最初に打ち合わせていた殺さずに捕縛するという目標がどこかに吹き飛び広川への殺意で一色になる。

その結果、PLの意図のままに広川を殺害する。

【ハウスルール】「エフェクト」について

■エフェクト
カッコウの揺籃のコンセプトの一つ、エフェクトについて。
ハウスルールで設定されたステータスの一種。キャラクターの持つ特殊な能力を指す。

キャラクターの持つ特殊能力や設定をデータ化したもの。職業や特徴表によるものも便宜上これに分類される。
ダイスロールやステータスなどに影響するものから他のキャラクターに直接干渉するものもある。
探索者の持つ【狂気】もエフェクトに分類される。

他のシステムにおけるスキル。具体的な効果をデータ化し記述したものです。要するに本動画におけるDロイス、あるいはアージエフェクトなど。
一般エフェクト、神話エフェクト、特殊エフェクトに分類される。一部の強力なエフェクトはNPC専用です。

一般エフェクトは、キャラクターの持つ個性や能力をステータス化したもので、デメリットはほぼない。
設定から発生するものもあるため取得は比較的しやすい。『クトゥルフ・バイ・ガスライト』や『クトゥルフ2015』に記載されている特徴ルールも一般エフェクトとして扱っています。
【得意カテゴリ】や【警察権限】はここに分類される。

神話エフェクトは、神話事件による特殊効果や神話生物の固有ステータスをエフェクト化したもの。探索者の能動的な取得はほぼ不可能。
【神話耐性】などがこれに分類される。また石神ハレの持つ【PSI:精神感応】もここに分類される。

特殊エフェクトは、それら以外の特殊能力を指す。狂気は特殊エフェクトに分類される。
とある探索者が持つ【ヨグ=ソトースの加護】がここに分類される。


◆登場済みエフェクト

・【得意カテゴリ】
取得条件:探索者である。
効果:同一カテゴリの情報ロールに対し、そのロール成功率を10%上昇させる。カテゴリは「噂話、警察、メディア、学問、神秘、直感」から選択する。

・【神話耐性】
取得条件:同じ神話生物と3シナリオで遭遇する。
効果:対象の神話生物から正気度ロールが発生しない。

・【警察権限】
取得条件:職業が警察官、あるいは元警察官である。
効果:NPCあるいは状況に対し強制力を持つ。この効果は1シナリオに1回使用できる。KPはこれを却下してもよい。その場合使用回数に数えない。

・【狂気】
取得条件:探索者である。具体的な疾患を持つ。
効果:探索者のキャラクターロールに対しこのエフェクトは強制力を持つ。KPは探索者のロールプレイが相応しくないと判断した場合、行動を却下してもよい。また個別に副次効果を持つ。(副次効果については各探索者シートを参照)

【探索者シート】穂積水月

ようやく探索者シート公開です。長かった。
第一回は“死神”こと穂積警部補。


穂積水月(ほづみ・みづき) PL:十六夜咲夜
34歳/女性 警察官(医師/BRB) 
赤霧市警中央署 刑事部特殊資料調査室 警部補

探索回数:14回


◆キャラクター像
病んだ雰囲気を放つ目付きが悪い婦人警官。キャラクターコンセプトは“末期探索者”。

赤霧中央署刑事部に所属する警官。階級は警部補。
劇中では桐山勝人の上司という役割を担当する。疲れ切ったモルダーというイメージ。
愛想が悪く口調もぶっきらぼうで、人当たりは悪い。友人らしい友人は長野凪くらいなもの。
ヘビースモーカー。銘柄はピース(缶入り)。

過去両手に余る怪事件に遭遇した歴戦の猛者であり、最も死に近い探索者。
経験ロールと幕間成長で技能が極まっているため咲夜自身も使うのを躊躇っていた。

造形イメージに杉下右京(ドラマ『相棒』より)が含まれている。桐山勝人が亀山ポジション。
他に“L”=竜崎DEATH NOTE)や湊斗景明装甲悪鬼村正)など。目付きが悪いところが共通。

◆ステータス


※修正 SP:41/62→41/56

能力値自体は平凡そのもの。あえて特筆するならINTが低め。ロール的には疲労や睡魔でどこかぼんやりしているところがあるという形で表現される。
また本来のAPPは9だったが、後述するエフェクトと魔道書[屍食経典議]の副次効果で合計3点減少している。

▼技能
列挙すると多いですが、基本値より高くなっているものを全て記述しているため。1%でも上昇していれば記述している。
データ上の職業である医師らしく、〈医学〉〈応急手当〉〈精神分析〉〈薬学〉などが高い。

元々がエンバーマー(死体修復師)志望であったこともあり、〈製作(死体修復)〉と〈変装〉を持っている。劇中活躍する場面はあるのだろうか。
その他も広く浅く上昇しているため、他の担当者のサポートとしてあらゆる場面に投入できる。

戦闘面では〈組みつき〉〈ナイフ〉〈杖〉〈武道(合気道)〉と白兵戦を主体に上昇している。〈拳銃〉はそれなりの回数撃っているのだが何故か上昇していない。
幕間成長の大半を武道に注ぎ込んだ甲斐もあってようやく派生技を使用可能なラインに。初期で上昇させていなかった。
惜しむらくは能力値が戦闘向きでないためdbを持たないこと。
また〈武道(合気道)〉は本来とは異なる処理を持っています。詳しくは別記のブロマガを参照。

特筆すべきは〈クトゥルフ神話〉の高さ。43%は動画内環境では中堅というところではあるが、武器として扱える程度の成功率を持っている。
成功率は探索者の中では二位。……長野凪はこれより高い。

▼エフェクト
・【得意分野:警察】
・【得意分野:神秘】
・【神話耐性:食屍鬼
・【警察権限】
・【狂気:反復脅迫】

ブロマガ初出のエフェクトは【神話耐性】と【警察権限】。

【神話耐性】はつまり「狂気の慣れ」のこと。
特定の神話生物からの正気度ロールが発生しないというもの。勝人は【神話耐性:クトーニアン(幼生)】を持っています。
シナリオ内で出てくるかはさておき、過去3回ほど食屍鬼に遭遇しているのでこのエフェクトを取得しています。

【警察権限】は読んで字の如く。KPの許可が必要ですがシナリオ中1回、相当の無茶が可能というもの。
このエフェクトがあるため「警察手帳でごり押し」が禁じられています。
エフェクトがデータ部分を担っているため、エフェクト以外の警察要素はフレーバー的効果しか持ち得ません。

◆【狂気:反復脅迫】

──随分と昔、夢を見ていた頃があった
あの頃の私はきっと人を救えると
何の疑問も抱かずに信じていた

凄惨な体験から精神に負った疵痕は
悪夢となって毎夜毎夜心を侵す
救えなかった彼らが現れ攻め立てる

まるで贖罪、更なる瑕疵を求めるように
自ら進んで死地へと身を投じる
過去の悪夢から目を背けながら──


▼効果
・APPが2点減少する。
・正気度ロールおよび〈クトゥルフ神話〉以外のあらゆるロール成功率を5%減少する。
・睡眠時、必ず悪夢を見る。その際、1/1D4の正気度ポイントを喪失する。
・正気度ロールを行う際、その最大喪失値が9以下の場合、ロールの成否に関わらず喪失値を-1する。最大喪失値が10以上の場合(例えば0/1D10の場合)、この効果は発揮されない。
■■■■■■■■を取得する。(現在未公開)

▼解説
幅広いペナルティを与える狂気。新規探索者二人に対するバランス調整も含まれている。
APPの減少は誤差としても、ロール成功率-5%が大きな弱体化として掛かっている。

代わりに強力なメリットとしてSP喪失の減殺を持っている。ただし正気度ロールを経由する場合のみで、例えば魔道書の解読には正気度ロールが発生しないため通常通りに減少する。また怪奇探索録Part11にあったようなSP減少能力や呪文には効果を発揮しない。

伏せている部分はもう一つのメリット。穂積水月の切り札として使用される。
出てくるのは第一幕の最後あたりだろうか。